如来・・・
過酷な修行の末に悟りを開いたお釈迦様がモデルの仏様です。
質素な服装をしています。
「如」には真実という意味があり、「如来」で真理の世界から来られ、悟りを開いた者という意味となります。
人々を悟りの境地へ導いてくれます。 

①毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)・・・
奈良・東大寺の大仏です。
全ての如来を統率する絶対的な存在です。
宇宙の心理そのものを表した観念的な存在です。

②釈迦如来・・・
仏の中で唯一、実在の人間をモデルにしています。

お釈迦さまは仏教の開祖で、この世で初めて悟りの境地を体現された人物です。
如来の如とは心理を意味します。
つまり如来とは「真理を携えてこの世にやって来て、人々に真理を伝える者」の意味だと言われています。

③大日如来・・・
密教では阿弥陀如来よりも力のある存在であり、すべての仏の上に立つ中心的な存在の仏様です。

全ての仏は大日如来の化身であり、世にはびこる悪でさえも大日如来から生まれたと言われます。
そのため「世にはびこる悪でさえも大日如来から生まれた」と考えるために、罪多き者でも本来が清浄であるため救われることができると説いています。

④薬師如来・・・
私たちが生きているこの「現世」で支援をしてくださる仏様です。

東方の浄土に住み、人々を病や障害から救ってくれます。
仏教では東の彼方に東方浄瑠璃世界という浄土があるとされています。
この浄瑠璃世界の守り主が薬師如来、別名:薬師瑠璃光王如来です。
日光菩薩、月光菩薩を脇侍とし十二神将を従えていることも多いです。


菩薩
悟りを開いて如来になる前の修行中のお釈迦様がモデルの
仏様です。
着飾ったきらびやかな服装をしています。
如来の助手です。
悟りを求めて修行をするのと同時に、如来より近い立場で人々を救ってくれます。

⓵弥勒菩薩・・・
未来で人々を救うために、目をつむり深い瞑想をされている仏様です。
56億7000万年後の未来に現れる仏様です。
そのため第二のお釈迦様と言われています。

お釈迦様の愛弟子であり「いずれお前が私の代わりに人々を救済するのだ」と後事をお釈迦様から託されている存在です。
現在は如来よりランクが下の菩薩ですが、いずれ如来に昇格できることはお釈迦様が保証しています。
ゆえに弥勒菩薩は菩薩衆の中でも一種特別な地位を占め未来仏と呼ばれています。
ミロクとはサンスクリット語で友や味方という意味です。

⓶観音菩薩 ・・・
正式名称は観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)または観自在菩薩(かんじざいぼさつ)と言います。

サンスクリット語で、観察する自在なる者という意味です。
自在の字が示す通り必要に応じて子どもにも女性にも自由自在に姿を変えられます。
これは人間を救う時、相手の立場や状況に応じてふさわしい形態をとるためです。

阿弥陀如来の部下です。
阿弥陀三尊とは①中央に阿弥陀如来②右側に観音菩薩③左側に勢至菩薩が並んでいることを言います。
観音菩薩と勢至菩薩は前世では兄弟。阿弥陀如来が両者の産母だったと言う説もあります。

聖観音菩薩・・・
観音菩薩の基本だと言われています。
頭上には大きな髪を結っていて、小さな阿弥陀如来像を持つ宝冠を被っています。
右手に蓮の花を持ち、左手に水差しを持っています。

この名を唱えれば、火難など7つの災難から逃れられ、念じれば3毒(欲深いこと・怒り・無知のことを言い、人間の苦しみ・諸悪の根源です)が離れると言います。

如意輪観音・・・
如意輪観音は一面六臂の姿が多いです。
蓮の上で右膝を立てて、両足の裏を合わせ、また右第1手で頬に触れています。
ノッている観音菩薩です。

「如意」とは、あらゆる願い事を叶えてくれる如意宝珠という「玉」のことを言います。
「輪」とは煩悩を破壊してくれる法輪という「輪っか」のことを言います。
すべてのものは、玉と輪っかの法則でできているという真理を具現化されています。

④地蔵菩薩・・・
 日本で一番多い仏像が、地蔵菩薩です。
 たいていの仏様はお寺に安置されていますが、地蔵菩薩は屋外で雨ざらしになっていることが多いです。
 姿はお坊さんの姿をしていて、手には錫杖(しゃくじょう)を持っています。
 
 地蔵菩薩の主な役割は2つあります。
 1つ目は、地獄へ堕ちた死者の救済です。
 親より先に死んだ子どもは、三途の川のほとりの賽の河原で石を積み続けることになります。
 残された子ども達に何もできない親の代わりに、地蔵菩薩は賽の河原までおりていきその苦役から子どもたちを解放してくれると言います。
 そのため水子供養では、地蔵菩薩が本尊となっています。
 また悟りを得られなかった人が、地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天の六道の中を輪廻することから地蔵菩薩は救ってくれます。
 そのため六地蔵は生まれました。

 2つ目の役割は、お釈迦さまがこの世を去った如来のいない無仏時代から、弥勒菩薩が現れるまでの56億7千万年後まで人々を救い歩いてまわることです。
 例えば身代わり地蔵やとげぬき地蔵、子守地蔵などがいらっしゃいます。

⑤馬頭観音・・・
 元はインドの神様(ヒンドゥー教のビィシュヌ神)です。
 午の頭で三面八臂の姿が多いです。
 菩薩の中で唯一怒った表情をされ、自らは解脱せずに、娑婆の世界で人々の苦悩や煩悩を消し去ってくれます。

 


明王
密教から生まれた仏で、大日如来の化身と考えられています。
憤怒の表情とお姿で、人々に寄り付く悪(煩悩や悩み)を滅すると言われています。



バラモン教やヒンドゥー教、中国や日本の神様が、仏教に取り入れられた仏様です。
仏教を護り、人々の現世利益を担います。
如来、菩薩、明王の下に位置付けられています。


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